Nobody
万葉集や源氏物語のシリーズを描き始めた頃、ホームページのトップに山上憶良の歌を掲げました。
をのこやも 空しかるべき 万代に 語り継ぐべき 名は立てずして
冗談だよと自分に言い聞かせてみてもこんな風に載せる以上、全く否定的なことではなかったはずです。
しかし、人の存在と言うものに考えを巡らせば、時代の限界でしょうがあまりにも未熟な願いです。何処で聞いたか誰が言ったか忘れてしまいましたが、大晦日は、年に一度、忘れてしまった人々がいることを思い出す日だそうです。
少しずつ変わって来た自分の気持ちに一番近いのは、エミリ・ディキンスンの詩です。
I’m Nobody! Who are you?
Are you — Nobody — Too?
Then there’s a pair of us?
Don’t tell! they’d advertise — you know!
How dreary — to be — Somebody!
How public — like a Frog —
To tell one’s name — the livelong June —
To an admiring Bog!
蛇足かもしれませんが、彼女の熊谷守一を思わせる生活にも惹かれました。
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