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暮らしの中で見慣れた文様が、絵の中で出会い、いにしえの情景や物語を描きます。
その繊細で物質感豊かな絵画は、新しいひとつのオブジェにも見えます。

夢浮橋 2

源氏物語シリーズ「夢浮橋2」油絵 M6号
The Tale of Genji series “The Floating Bridge of Dreams” oil painting 242×410mm

いつしかと待ちおはするに、かくたどたどしくて帰り来たれば、すさまじく、「なかなかなり」と、思すことさまざまにて、「人の隠し据ゑたるにやあらむ」と、わが御心の思ひ寄らぬ隈なく、落とし置きたまへりしならひに、とぞ本にはべめる。
源氏物語 帖「夢浮橋」

大将は少年の帰りを今か今かと思って待っていたのであったが、こうした要領を得ないふうで帰って来たのに失望し、その人のために持つ悲しみはかえって深められた気がして、いろいろなことも想像されるのであった。だれかがひそかに恋人として置いてあるのではあるまいかなどと、あのころ恨めしいあまりに軽蔑してもみた人であったから、その習慣で自身でもよけいなことを思うとまで思われた。
与謝野晶子

すれ違う薫と浮舟の思い。

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源氏物語シリーズ

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