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ヴィトゲンシュタイン

日々の家事・雑事をこなしながら制作をするのに精一杯で、読書の時間はなかなか取れません。そのくせ欲が深いのか読みたい本・読みかけの本は沢山あり、あちこちつまみ食いをしています。同じ本を手に取る間隔が数週間に及び、どういう繋がりだったかと記憶を取り戻すのに苦労します。

先日は、ヴィトゲンシュタイン全集の茶色本を2ページほど読みました。そこでは言葉の問題を縄を作っている糸に例えて説明していますが、これは別のところで家族に例えていたのを思い出させてくれました。こう言った表現の重なりが理解を助けてくれます。

初めて彼の全集を読んだ時は、ほんの少しも理解できませんでしたが、繰り返し読むことで少しずつ明かりが差してきました。実際、ヴィトゲンシュタインの哲学を知ってからもう数十年、簡単な入門本ですら挫折、それでも8年程前に思い切って全集を買いました。魅力ある人物を本当に知るには、それなりの忍耐と努力が必要です。

創り上げた仕事の総和の中に作者はいます。伝記を読むのも良いでしょうが、それで近道になるわけではありません。ネットやマスメディアの映像や音声の中に好きな人を求めても虚しい。簡単に得られるものは些細なことで消えていくものです。

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