WORKS

暮らしの中で見慣れた文様が、絵の中で出会い、いにしえの情景や物語を描きます。
その繊細で物質感豊かな絵画は、新しいひとつのオブジェにも見えます。

幻 その二

源氏物語シリーズ「幻 その二」油絵 M8号
The Tale of Genji series ”The Wizard Part2” oil painting
273x455mm

若宮、「まろが桜は咲きにけり。いかで久しく散らさじ。木のめぐりに帳を立てて、帷子を上げずは、風もえ吹き寄らじ」と、かしこう思ひ得たり、と思ひてのたまふ顔のいとうつくしきにも、うち笑まれたまひぬ。
源氏物語 「幻」の帖

若宮が、「私の桜がとうとう咲いた。いつまでも散らしたくないな。木のまわりに几帳を立てて、切れを垂れておいたら風も寄って来ないだろうと思う」たいした発明をされたようにこう言っておいでになる顔のお美しさに院も微笑をあそばした。
与謝野晶子

紫の上と光源氏は相和して桜となる。

CATEGORIES

源氏物語シリーズ

English&French